尖閣列島、竹島、千島と、島国日本の島嶼領土が、隣国である、中国、韓国、ロシアとの間で問題となっています。アメリカとは、日米「安保」条約による133箇所もの米軍基地問題、今オスプレイ配置が問題になっています。これらはすべて外交により解決すべき問題です。
外交の基本は、国家主権を守ること、近隣友好を進めること、そして世界平和に貢献することではないでしょうか。かつて日本は、朝鮮、中国などの主権を侵し(侵略し)、ロシア、アメリカと戦争を行いました。侵略戦争によって略奪した領土は、戦争終結を表す平和条約により元に戻されなければなりません。特に、第二次大戦では、カイロ宣言により連合国として「領土不拡大」をうたっています。
アメリカ、イギリスなど所謂「西側諸国」と結んだ講和(全面講和でなく、部分講和)条約「サンフランシスコ条約」には、千島列島の放棄が明記され、合わせて結ばれた日米安全保障協定で米軍駐留継続が押し付けられるなど、米ソ冷戦が刻印されています。
中国、韓国とはそれぞれ1978年日中平和友好条約、1965年日韓条約(日韓基本条約及び4経済協力協定)が結ばれていますが、侵略戦争責任、賠償問題などが必要十分な記述になっていません。賠償金請求を放棄する代わりに「経済援助」「資金提供」といった曖昧な表現です。そして、北朝鮮とは2002年日朝平壌宣言のみで、戦争終結(平和条約)に至っていません。
アメリカとの関係も、「サンフランシスコ条約」で千島列島放棄条項を押し付けられ、「サ条約」と同時に締結された「日米安全保障条約(旧安保)」で米軍駐留継続を押し付けられ、日本の主権侵害が、戦争終結・平和条約の名で行われているのです。韓国が「サ条約」による、日本が強奪した領土は返すものに竹島を含めています。
こう見て来ると、日本が侵略戦争を反省し、平和的民主的国家として国際社会に復帰することは、正しい戦争終結・平和条約の締結(国境問題、駐留米軍問題などの解決)に是正されることと一つだと思います。そのための、自主的な外交努力こそ求められます。武力で対決する問題では断じてありません。
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