11月20日付山陽新聞に「学校給食調理場改革加速」「集約、建て替え、民間委託も」として、倉敷市教委の学校給食「改革(改悪?)」方針を詳しく報道しています。市内57小中学校から自校調理場を無くし(1000人規模校除く)巨大給食工場に集約し、民間への業務委託、公共施設削減を強行しようとするものです。かつて1999年「21世紀倉敷市学校給食検討委員会」答申発表直前に教育委員会が介入し「給食調理場は単独校直営方式が望ましいが、市の財政状況に配慮しつつ共同調理場のメリットを生かす努力も必要」との書換案を検討委員会に押付けようとしました。これに対して日本共産党田辺昭夫議員が「答申への介入は許されない」と質問し、当時の中田武志市長「事務局の、諮問機関に対する介入は避けなければならない」と答弁し、「メリットが多い単独校直営方式を推進」との最終の検討委員会答申が出されました。
これ以来20年間、倉敷市教委は自校調理場の更新を進める半面で、多くの自校調理場更新をしないで放置し、老朽化等を理由に巨大調理場への統合を強行して来ました。伊東香織倉敷市長のもとで、JFE社宅跡地買収での巨大給食工場建設・業務民間委託がそれであり、そこを突破口に各学校の自校調理場潰し、民間への業務委託を強行し、子どもと親の「自校調理の温かい美味しい給食を」の願いを踏みにじる暴挙に出て来ました。
コロナ感染から子どもたちを守る学級定数減(40人から20人程度へ)の文科省方針は、学級定数を半減するため学級数が2倍に拡大し、校舎増築、校地拡張が必至となり、適正規模600名(30学級)への分離新設が求められると思います。自校調理を認めるのは1000人以上規模として、大規模校を残す倉敷市長方針は、文科省方針とズレが出来るのではないでしょうか。
学校給食は、安心・安全で美味しい食事提供を行い、食育及び家事負担軽減の施策として定着しています。さらに、地産地消の食事提供が目指され、給食費無償化が進められ、すべての国民の健康増進を図る場であり、災害時避難場所となっている学校施設で炊出し等の地域活動が可能な施設として整備が期待されます。学校周辺を中心とする防災、社会活動の施設整備を進める、新たなまちづくり・コミュニティづくりが待たれているのではないでしょうか。
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