エネルギー問題を資源問題ととらえ、石油など化石燃料の枯渇が話題となった時代から、今や、地球温暖化対策で原子力発電に急傾斜し、「原子力ルネサンス」とまで宣伝される時代になって来ました。地震国日本に69基もの原発推進は、「安全神話」とともに「地球温暖化対策」が唱えられたからではないでしょうか。
しかし、今回福島第1原発では、大地震の破壊と大津波の浸水により、「安全神話」がブチ破られ、最悪の事故、「メルトダウン」「水素・水蒸気爆発」を起こし、放射能が外部へ流出・拡散しました。拡散放射性物質の回収は困難で、今後、放射能汚染の環境下で生活せざるを得ないという、深刻な環境汚染を起こしてしまったのです。
「最大の環境破壊が戦争」と言われますが、長期間にわたって生命を過酷な環境におく放射能汚染は、「最大の環境汚染」と言えます。原発災害・放射能汚染を完全に防ぐ技術が確立していない以上、原子力エネルギー利用は、環境問題に直結しています。原発の代替電力が出来るまで放射能汚染を我慢せよ、ということにはなりません。「原発からの撤退」を目指し、「放射能汚染を防ぐ技術確立」こそ急がれます。
「原発からの撤退」は、核兵器開発禁止につながります。そして、戦争放棄と核兵器廃絶とを目指す、地球環境を守る大きな目的のために全力を挙げなければなりません。
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