核兵器は、ナチスに先んじるためと称して、多くの国から集められた科学者が米大企業・軍部と一体に開発した、世界最強・最大の大量殺戮兵器であり、その使用は2度に亘り、日本において行われました。
私は、大学生のときに広島の原爆資料館を訪ね、無残な黒こげ死体などの惨状を写した写真にショックを受け、見学に来ていた白人を「アメリカ人」と勝手に想像し、激しく憎んだことがあります。その想いは消えることなく私の心の奥底に残っていました。
しかし、50年経って、8月8日NHKテレビ「二度と原爆を使ってはいけない~ナガサキを見た占領軍司令官」を見て、憎しみは消えました。長崎に駐留した占領軍司令官ビクター・デルノアが、マッカーサーの占領政策(原爆肯定)に反しても原爆を否定し、その非人間性を訴え続けたことが紹介されたからです。
原爆開発に関与した科学者ーーアインシュタインもその1人ーーの中から、原爆製造は誤りだった、と言った反省の声が出てきたことも救いでしたが、占領軍司令官から原爆否定の声が出たことに感動したのです。軍人、科学者、政治家など、それぞれの立場からモノを言うのでなく、人間として率直に感じたことを臆せず表明することが求められます。
「原発は安全」と言って来た科学者、マスコミ、政治家など中で、福島原発事故を起こしても、反省の弁は余り聞かれません。日本の侵略戦争に加担した政治家、マスコミ、企業家などが、、自らに厳しい反省を課さず、占領軍にとり入って(朝ドラ「おひさま」にも描かれていた)、戦後社会で生きてきたことと重なります。
後から後から放射能汚染が公表され、汚染列島の観を呈する日本。11万人(死者行方不明2万人超、避難生活8万7千人)以上もの大震災・原発事故被災者に展望がもてる政治が行われているでしょうか。「政権交代」しながら政権維持のために公約を投げ捨てる「政治の漂流」が、被災者を含め国民の政治不信を増幅しています。「責任をキチンととり、公約を誠実に実行する」政党はどこでしょうか。
日本の侵略戦争に命がけで反対を貫き、米国から原発導入、原発建設に反対を貫いたのは、日本共産党です。「責任政党」と言うなら、日本共産党こそふさわしいのではないでしょうか。
最近のコメント