アメリカの先制攻撃(侵略戦争)への参戦を「安全」「平和」の言葉で飾り、国民(若者)が殺し殺されるリスクを「国民の安全・幸福を守る」とスリ替え、欺瞞を本気らしく平気で語るのが、安倍晋三首相です。
閣議決定された「戦後70年談話」は、正に欺瞞の集大成です。曰く。「わが国は、先の大戦における行いについて、繰り返し、痛切な反省と心からのおわびの気持を表明してきました。」と経過を述べるだけで、自らは反省もおわびも述べず、「歴代内閣の立場は、今後も、ゆるぎないもの」として、今後、「反省」「おわび」は述べない様な言い方です。
それを裏付ける文章が後半部分に出てきます。「戦後生まれの世代が人口の8割を超え」「あの戦争には何ら関わりあいのない」「世代の子どもたちに、謝罪を続ける宿命を背負わせてはなりません。」と。安倍首相自身を、「関わりあいのない世代」に連続させ、反省・おわびを言わないで済むかのように述べる、正に欺瞞です。
「戦後70年談話」には、ポツダム宣言も、日本国憲法も登場しません。専ら、感情に訴える、苦痛、寛容、恩讐を越え、などの表現で戦前・戦後の歴史を述べています。「日露戦争は、植民地支配のもとにあった、多くのアジアやアフリカの人びとを勇気づけました」と、破綻した”自存自衛・アジア解放戦争”論を展開しています。
また「談話」は、「世界恐慌」で「欧米諸国が植民地経済を巻き込んだ、経済のブロック化」の中で、「日本は、外交的、経済的行き詰まりを、力の行使によって解決しよう」とした、と、日本の戦争を、ABCD包囲網などによる止むを得ざる戦争と描きたかったようです。しかし、ポツダム宣言で「世界征服の挙に出るの過誤」と断罪された歴史を偽造するものです。
戦争法案を強行採決した上で、「二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない」と述べているのは、許せません。本当に「アベ政治は許せない」。世論の力で戦争法案を廃案に追い込み、欺瞞に満ちた安倍自公政権の戦後70年談話を粉砕しましょう。
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