倉敷市には、1万5千人を越える人口をもつ学区が9学区あり、すべて倉敷地区に集中しています。かつて農村地帯であった所が、水島コンビナート誘致と合併により都市化を進めたからです。1万5千人人口は、矢掛町に匹敵する規模で、一つの自治体であれば、図書館や町民会館があり、地区公民館(分館を含め)も字別に相当数あるのが普通です。ところが、倉敷市のマンモス学区の場合、当然備わっているべき公共施設が少なく、生活しやすさが損なわれていると思います。
例えば、老松学区には公民館がありません。中学校区に一つずつ、中洲学区(マンモス学区)と一緒になって、西公民館があります。老松学区では、住民寄付でつくった学区集会所(コミュニティハウスーーふれあい会館)がありますが、公民館のように職員配置はありません。
岡山市の場合、中央公民館、地区公民館、分館を含む95館が、社会教育施設として、地域住民に利用されています。岡山市にも、11のマンモス学区があり、その内人口2万人を超える超マンモスが芳泉学区です。しかし、公民館には非常勤職員を配置するなど、手厚い行政支援が行われています。
住民自治を行うには、人口で、1万人~1万5千人、地理的に約1里幅(4km幅)、丁度小学校区ぐらいが適当ではないでしょうか。現に、4.4km幅の老松学区で、コミュニティ活動が活発に行われ、各町内活動も、コミュニティに連携して行われています。岡山市のように、学区コミュニティを公民館活動の一環として、支援策を検討し、住民自治を促進することが求められていると思います。
安心安全のまちづくりへの自主防災組織づくりも、単なるカタチ作りではいざというときの力になりません。平素の町内活動などでの結びつき、助け合いが基本になります。行政は掛け声をかけ、補助金を出すだけ、と言うのでは、不十分です。行政が住民と一緒に汗を流し、平素の取り組みが重要ではないでしょうか。住みよい街づくりは、コミュニティ活動による住民自治促進にあるのではないでしょうか。
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