安倍首相の「お友達」に、税金を使った便益供与があったのではないか、この疑惑が今回衆院選の根底にありました。右翼思想持ち主の理事長が運営してきた森友学園国有地格安払下げ事件は、補助金等不正受給、詐欺容疑で理事長夫妻が逮捕されました。理事長夫妻は「安倍昭恵首相夫人はお友達」と言っています。
もう一つは、安倍首相自身の「心の友」加計幸太郎理事長が経営する加計学園に対して、安倍首相が議長を務める国家戦略特区会議が、「岩盤規制」に穴をあけ、今治市での獣医学部新設認可の便益供与したのではないか、という行政私物化疑惑です。
こうした「お友達・心の友」は、利己的な動機で政治を利用するもの、として厳しく糾弾されなければなりません。今回衆院選は、これが最大争点になるはずでした。ところが、安倍首相の疑惑隠し冒頭解散に続いて起こったのが、民進党解散です。 民進党解散は、安保法制廃止、憲法9条改正反対、4野党と市民連合の共闘を破壊するものであり、「信義」「友人」を裏切るものです。
「お友達」への「えこひいき」も、共闘の「友への裏切り」も、「友のあり方」として最低です。「選挙がぐじゃぐじゃになった」と言われました。この時、共闘の信義を守り、ブレずに選挙区候補を下してまで、共闘候補勝利に頑張ったのが日本共産党でした。
今度の選挙戦は、勝利者が分からない、と言われます。自公は、解散前の議席数を確保しましたが、安倍内閣の支持率は高くありません。野党共闘は深く傷つきました。希望に移った元民進党議員が街頭に立っているのを見つけた有権者から「裏切り者!」の怒声が浴びせられ、議員は「黙れ」と怒鳴ったとのことです。安倍首相が、「アベやめろ」の抗議に、「こんな人に負けられない!」と絶叫したのと同じ態度ではないでしょうか。アベ政治と一体になるまで進む以外になく、引き返すことはできないでしょう。
「勝てば官軍」という側面がありますが、一方で、「敗北から学ぶ兵は強い」とも言われます。日本共産党が、今回選挙で得票数を減らし、議席を大きく減らしたことから学ぶことが多いと思います。「友よ!一歩後退、みんなで前進!」
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