20世紀2度に亘る世界大戦で多大な犠牲を払いながら、植民地体制崩壊、奴隷貿易廃止が実現しました。21世紀は、歴史の負の遺産ーー人種差別を完全撤廃し、真の平等社会を希求する運動が広がり、また、性差別・偏見を無くし、ジェンダー平等を求める、真の人権尊重の時代へと進んでいるのではないでしょうか。
新型コロナ被害が、1千万人超感染者5十万人超死者と、わずか半年間で世界的感染爆発を起こしている最中に、トランプ政権が「アメリカ第一」で国際協力を拒否し、黒人逮捕時の警官による暴行・致死に対する抗議行動が、アメリカだけでなく、世界各国に広がっています。また、中国政府が台湾返還公約「一国二制度」を破り、戦前日本で特高警察・思想検事・裁判所一体の「治安維持法」弾圧に類似した「香港国家安全維持法」施行など、人種差別・人権侵害への世界的抗議が巻き起こっています。
21世紀は「平和と人権の世紀」と呼ばれることがあります。しかし、国家の専横から個人の尊厳を守る、真の民主政治実現には、まだ多くの努力が必要とされます。その中で、戦前日本の絶対主義的天皇制・軍国主義が、治安維持法をてこに暗黒政治を遂行し、朝鮮・中国・東南アジア等を侵略し、第2次世界大戦を主導した責任が問われることは避けられません。
平和と人権を明記した日本国憲法を守り、その理想実現に尽くすことは、戦争責任をそそぐ国際公約でもあります。しかし、侵略戦争・絶対主義的天皇制専制政治を美化し復活を企む勢力が、日本で政治権力を握り、アメリカによる占領とその後の日米安保・軍事同盟を基にした、北東アジアの政治・経済外交を進めているため、日本の侵略への反省(賠償責任も)が問われる状況が続いているのです。日本の外交は、憲法を基にした「平和と人権」外交ーー北朝鮮による拉致問題、日本軍による朝鮮人従軍慰安婦・強制連行などーー日本の過去の過ちを真摯に反省することと同時に、人権問題として早急解決を計る、しかし、尖閣・竹島、千島列島など略奪した領土でないとの主張は堂々と行う、そして、平和憲法を基に、北東アジア平和友好条約締結へーーではないでしょうか。
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