岡山平野・倉敷平野・玉島平野は岡山県3大1級河川(吉井川・旭川・高梁川)が沖積した平野ですが、「瀬戸の穴海」(吉備の穴海とも云う)と云われ、倉敷市藤戸付近で源平合戦が行われた後、戦国時代から浅瀬干拓の水田開発が各時代盛んに行われた「干拓平野」でもあります。
干拓地は、塩水を淡水導入により下に押し下げるよう、最下流部の調整池或いは締切堤防での淡水湖を造り、水田を拡大して行きます。縦横に走る水路網と樋門操作で、すべての水田に水を運んで滞水させます。しかし、海と接続する最下流部では、潮の干満による潮流に影響され、満潮時は排水不良となり、干拓地全域の水位上昇が避けらず、豪雨時には、洪水氾濫が大災害を発生させます。この場合は、広く薄く水田地帯全体に「拡散」させて洪水を防ぐしかありません。河川が運んだ泥など堆積物の浚渫を度々行い河川容量を大きく保つことが求められます。
最下流部の水位上昇を減らすのは、上流域で一時貯留の河川・溜池の増設しかありません。しかも河川・溜池の3面コンクリート化を止め、地下浸透を増やし、表面流出量を減少させるしかありません。これら水流の「拡散」計画を、岡山平野・倉敷平野・玉島平野全体でつくる必要があるのではないでしょうか。、
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