資本主義の矛盾は、生産が資本増殖を求めて行われ、消費者を直接相手にするのでなく、金融資本、商業資本の介入による、恐慌、金融危機など経済現象を起こし、社会を混乱させます。
また、生産・金融・商業資本の競争が激化し、金融寡頭制になり、その頂点に立つ人間と、その一方で搾取・収奪される多くの人間とに社会が分裂します。社会が大資本への規制をしない場合、その格差は、資本主義が進むほど拡大します。
そこで大資本を規制し、社会を混乱させる経済現象をなくすには、国民主権、経済民主主義が欠かせないといわれるのです。しかし、それは、資本主義そのものの廃止ではなく、言わば資本主義のコントロールです。
さらに、コントロール(民主的規制)を通じて、資本主義をつくり変える展望が生まれる。その力は、資本主義の発展と共に数を増し、生産管理能力を集団的に高めていく労働者階級にある。と言う、科学的社会主義の理論は魅力的です。
社会主義・共産主義というと、すぐ旧ソ連が想起され、「中国など社会主義を掲げる国々」の実情が云々されますが、資本主義を民主的規制を通じてつくり変える展望こそ、日本の将来像ではないでしょうか。
最近のコメント