北朝鮮金正恩政権は、核兵器爆発実験・ミサイル発射実験を立続けに強行。当然、国連での厳しい制裁決議が満場一致採択されました。北朝鮮当局は、アメリカを怖れ無い、と強弁し、恫喝・挑発を繰り返しています。
韓国と日本には米軍基地があり、米韓共同軍事訓練が頻繁に行われ、日米間で自衛隊と米軍の共同訓練が行われています。アメリカと北朝鮮との戦争になるのか、その場合、韓国と日本の国民に被害が及ぶことが強く懸念されています。日本政府は、国民の懸念を基に「選択肢として軍事力行使もあり得る」と恫喝合戦に出ている、アメリカトランプ政権に対して、「戦争するな」と強く言わなければなりません。
ところが安倍政権は「今は対話の時ではない。圧力をかけるべき時だ」として、トランプ政権にけしかけるような言動をとっています。まるで北朝鮮金正恩政権に対抗してアメリカと共同作戦を取ろうとしているかのようです。しかし、これは、武力行使を禁じた日本国憲法9条に違反します。国連憲章でも、武力行使を認めず、話合い解決の追求を大前提にしていて、今回の国連決議も武力行使を退けています。
安倍政権は、戦争法(安保法制)強行成立・閣議決定により、武力行使可能な憲法9条解釈へと踏込み、さらに安倍改憲案(9条3項への自衛隊明記)で、日米軍事同盟・日米共同作戦計画(新ガイドライン)に基づく武力行使「戦争する国」へと、大きく舵を切ろうとしています。 北朝鮮金正恩政権の蛮行は、日本の軍国主義化を進める口実に利用される可能性があります。
戦争の危機を孕む北朝鮮問題にどう対処するか、平和と民主主義の憲法の立場で外交を行うことこそ、日本政府がとるべき態度ではないでしょうか。国連で採択された核兵器禁止条約に、唯一の戦争被爆国日本政府が署名し、各国(アメリカ・イギリス・フランス・ロシア・中国・インド・パキスタン)と北朝鮮に署名を迫ることが、核兵器、核軍事同盟を廃絶する道です。しかし、戦争法・共謀罪強行、9条改憲を狙う安倍政権は、こうした対応を拒否し、日本と世界の平和と民主主義に逆行しています。その退陣を求めることこそ焦眉の課題ではないでしょうか。
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