河川の水を「外水」と云い、堤防で守られた内側の土地(人が住んでいる)にある水を「内水」と云う、と定義。そして、大雨が降ると、側溝・下水道や排水路だけでは降った雨を流しきれなくなる、また、支川が本川に合流するところでは、本川の水位が上昇すると、本川の外水が小河川に逆流することもある、このように、内水の水はけが悪いと建物や土地・道路が水につかってしまうことを「内水氾濫」と云う。これが建設省の解説のようです。
今回の西日本豪雨災害で、倉敷市の平野部の土地・建物、道路が広く冠水・浸水被害に遭ったことは、「内水氾濫」と言えます。真備町面積の3割、1200haが4m超の泥水に2日から5日間浸かり、死者51人を含む甚大な被害を与えたことは、「洪水」「外水氾濫」だけとして良いでしょうか。実際に、見る見る内に水位が上がって2階まで水が来た、という証言が多く寄せられています。洪水・濁流に押し流されたのではなく、浸水高が上がって直ぐには水が退かなかっただけで、甚大な被害が起こったのです。「内水氾濫」と言えるのではないでしょうか。
高梁川、小田川の氾濫原だった真備町地域に、堤防が造られ、その内側で家や農地が守られ、発展してきました。天井川化した末政川、高馬川、真谷川、各支川上流から運ばれた雨水を小田川に流そうとしますが、本川の増水に押し戻されて逆流し、支川の堤防決壊が相次ぎました。これは、外水氾濫とも言えるし、建設省解説のように、「水はけが悪いと建物がや土地・道路が水に浸かる」内水氾濫とも言えます。
現在国土交通省が、防災対策で進めているのは、高梁川への小田川合流点を現在地点より南下させる工事です。高梁川からの「外水氾濫・逆流」の影響を軽減すると言っています。しかし、1200ha、4m超、5000万トン泥水を、柳井原貯水池の新河道120haに導くだけで解決するとは思えません。「内水氾濫」に対応した対策げ必要ではないでしょうあK。
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