日本共産党は「立場の違いを互いにリスペクト(尊敬)し合い、大義の下に結束して頑張る」野党共闘の成功ーー沖縄県知事選のように――を願って努力しています。日本共産党が評価されるのは「侵略戦争に反対するなど、平和と民主主義を目指す不屈の闘い」ですが、実は「統一戦線で現実政治を変える」実践を積んできた政党でもあります。それは、共産党の勢力だけでは少数なので、所謂「多数派工作」政治を目指すというのではありません。民主政治は「最大多数の最大幸福」を多数者自身が実現するため、独裁者・独裁政権から国民主権=多数者権力を確立することではないでしょうか。
国民主権とは「個人の尊厳を守る政治」であり、国家権力はそれを侵害してはならないとして、国民一人ひとりの生活、権利の圧迫・侵害を排除する、明文憲法の制定が必置とされています。民主政治ーー多数者で自由な個人が行う政治は、本来、統一戦線的ではないでしょうか。かつて世界を席巻したファシズム(軍国主義・独裁政治)に対するレジスタンス(抵抗運動)という統一戦線で、共産党の活動が評価され、世界大戦後の各国政治に進出しました。
戦後日本での統一戦線運動は「革新自治体づくり」として燎原の火の如く全国に広がりました。これに対して、公明党が社会党と「社公合意」=反共分裂主義を持ち込み、この統一戦線は崩されていきました。その後も、地方政治の重要な政治課題で統一戦線的な取り組みが行われました。倉敷市でも「チボリ公園誘致」で、市民が「岡山で要らないものは倉敷にもいらない」と反対し、保守市政の助役を務めた室山貴義氏を、保守会派と日本共産党が応援して大接戦を演じました。チボリ公園は、開園11年後、税金無駄遣いで破綻、廃止されました。
1917年解散総選挙直前に安倍自公政権に対峙する野党共闘分断を狙った、「野党結集」と称する「希望の党」づくりを失敗させる上で、日本共産党は思い切った行動をとりました。1人区で、希望の党、安倍自公政権の思惑を見抜き、共産党候補者を一方的に降し、立憲民主党などを支援し、野党共闘を守ったことです。今年7月参院選は、対等な政党間協議で、政策・候補者調整を行い、「戦争する国づくり」「消費税増税」に反対し、国民の暮らしと福祉、権利を守る選挙共闘づくりを野党に働きかけています。
統一戦線づくりに献身する日本共産党の綱領には、民族民主統一戦線の結成、その力を基にした「民主連合政府構想」が掲げられています。労働運動、住民運動、その他国民運動を発展させ、様々な国民要求に基づく政治改革に力を尽くす日本共産党が大きくなることが今切実に求められています。
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