児島湖・児島湾は岡山県3大河川流域の水が集積し、干拓・農用地拡大が行われました。しかし都市化により児島湖の水質が悪化し、生態系・環境変化が著しく環境保全条例が制定されています。
児島湖及び児島湾は、かつて「瀬戸の穴海」と呼ばれる海でしたが、3大河川が運ぶ沖積平野と古くからの干拓事業とで埋立てられ、人口が集積する岡山平野、倉敷平野となりました。
児島湖周辺に流域下水道処理場が建設され、岡山市・倉敷市・早島町・玉野市の9,307ha.から、約53万人分の下水を日量約29万t処理しています。この処理水(工業排水)含む)は、児島湖への清水導入の代役を果たしたでしょうか。流域の水を最下流域までパイプラインで運ぶ方式は、途中地域の水不足を招き、また、施設の処理量と濃度の増大で児島湖環境基準オーバーの惧れ無しとならないことがあります。
単独浄化槽、合併浄化槽、集落下水道などを組合わせ、流域全体の水質浄化・環境保全を進めることが求められます。コンクリ底張りの無い用排水路と田圃ダムで伏流水・地下水の涵養、湧水のある水路・池を再生させることが求められます。清水・清流と豊かな水辺環境こそ、人間が、河川と海辺に対して望むことではないでしょうか。それを妨げる人間の営みを規制すること無しにそれを実現することはできません。
岡山県の3大河川集積地の児島湖・児島湾問題は、岡山県でも進めようとしている「流域治水」の最重要問題ではないでしょうか。
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