「気候危機」と呼ばれる、地球温暖化・異常気象・非可逆的気候変動に対して、北欧を始めヨーロッパ、そして、海面上昇で深刻な被害が想定される国々・島々が、その防止策を求めて行動を起こしています。最大の温暖化物質・温室効果ガスである2酸化炭素の排出削減について、産業革命以来の全世界累積排出量が、1.5℃気温上昇に達するまでの削減達成年数(カーボンバジェット【予算】)が、2018年から14~18年程度しか残りがない(現在のまま排出すれば2032~2036年で1.5℃上昇)、と言われます。
これを岡山県に当てはめると、今のままの排出量が続くとカーボンバジェットは4~7年分しか残りません。県全体のCO2排出量の約半分が、JFE等大企業5社から出されています。大企業の排出をそのままにして、それ以外で省エネ及び太陽光発電等再生エネにより排出半減を達成するのは非現実的です。これまで大企業が大量のCO2を排出し、カーボンバジェットを使って来たことを総括し、1.5℃気温上昇が起きることを防ぐ温暖化対策が緊急に求められます。
省エネでは、断熱材等利用や熱効率改善建築など、再生エネでは、太陽光発電、潮汐・風力発電など技術的な問題はクリアは出来そうです。しかし問題は、住民のいのちと暮らしを守ることに対して、格差社会がそれに向かわず、逆に、いのちと暮らしを脅かす圧力をかけていることにあるのではないでしょうか。省エネと云っても、カネが無ければできません。寒空で深夜或いは早朝に働いて、帰宅しても風呂が無い生活を強いられる人にとって、シャワー使用を何分にして省エネするか、は全くナンセンスです。省エネ、再エネを住民が実行するための保障、住居・生活費の最低限保障を今の政治が実現していなくては、何にもならないのです。
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