気候危機(CÒ2排出・温暖化)克服は、待ったなしの課題として、直ちに取り組むと共に、毎年のように洪水・浸水被害や土砂崩れが起き、いのちと暮らしが脅かされる状況を早急に改善しなければなりません。
2018年西日本豪雨災害で、小田川とその支川堤防が13カ所で決壊し、真備町では3日間も浸水が退かず、大きな被害が起きました。小田川は勾配が小さく、平素は水流も少ない2級河川(真備町分だけ1967年1級河川に)です。小田川は、大雨時、支川からの排水がスムーズに行われなければなりませんが、上流からの流水を溜めて支川に流す農業用水も必要です。そのため樋門と排水ポンプが多数設置され、本川水位が低いと樋門開放で堤内水位を下げますが、堤内水位が規定より高くて浸水被害が出るかもしれない時は、本川水位が高くてもポンプ排水を実行します。そのため加圧排水しますが、浸水位が高ければ電源水没で運転不能になります。
小田川から支川口を逆流し、支川堤防を破壊した濁流が田畑だけでなく、住宅地まで襲った、総水量約4千万t(1200ha×3.4m)の泥水は、広島県を含む小田川流域全体の集水だった、これが真備町水害の実相ではないでしょうか。この時、真備町のポンプ場は水没して運転できず、樋門開放と他所からポンプ車動員で排水し、3日間以上泥水が滞留し残された所があったのです。
真備町ポンプ場は、被災後、原状復帰されましたが、電源水没に対する対策は何らありません。矢掛町では、水没電源を直ちに高所移動しましたが、国土交通省頼みの倉敷市は何もしていません。
2018年西日本豪雨災害は、倉敷市の広範囲に浸水被害を起こしましたが、倉敷市は実態調査をしていません。倉敷市は、大正年間高梁川大改修で、東高梁川を廃川化し、高い堤防を築き、笠井堰・酒津貯水池をつくって倉敷平野を用排水路網で覆いました。そのため、排水不良地域が広く存在し、排水先が児島湖に集中し、締切堤防に「排水ポンプ設置」が要求されています。また、浅口市、里庄町、玉島地域では、里見川氾濫が繰り返され、昭和水門でのポンプ排水が要求されています。各地のポンプ場が、浸水対策に有効利用されているのか、ポンプ排水での地域間対立の問題点検討がなされているのか、ポンプ場問題で、総合的で緊急の調査検討を求めて行こうではありませんか。
最近のコメント